家族の中でのおもてなし

現代の日本の女性が男性を選ぶとき「やさしいひと」がベストワンらしい。海外では「勇気のあるひと」が「やさしいひと」よりも人気だそうだ。家族は通常、男性と女性で構成される。どの家にもそれぞれの家の事情がありその家ごとの世界を形作っている。家庭は、男性のこころと、女性のこころが混じり合って形成されている。男性のこころは、「勇気=恐れ=強い〜おおらか」がキーワードで、女性のこころは「やさしい=許し=守り〜優雅」がキーワードかもしれない。これは、カミの二つの性質である。

昔の家には、仏壇があり、神棚もあった。その上、台所のかまどの上、便所などにもカミが祀られていた。いわば家庭の中は神々の宇宙でもあったのだ。一年を通してカミを祀る日も決められていて家庭内で小さな祭が執り行われていたのだ。

沖縄でカミに供える水を汲みに来ている女性と会ったことがある。家庭の神々を祀るのは女の役目と言っていた。沖縄は今だにカミが近い世界だ。日常生活でカミをもてなす習慣は、子どもたちにも受け継がれ、人をもてなすこころも同時に育つ筈だ。